6月の音の風景 ♪ 雨はやがて



梅雨に入り雨に閉じ込められたような日々が続く6月。
どんよりした空気に少し気持ちが滅入りがちになったりもします。


けれど一方で、私にとっては、大好きだった叔母との思い出に繋がる季節でもあります。

6月生まれの叔母は、私に雨の匂いを教えてくれました。
雨が降り始める前の、ほんの一瞬に香る、雨の匂い。


『雨の匂いがする。』・・・
叔母がそう言うと、決まって数秒後、ぽつりと雨粒が顔にあたるのでした。


『あっ、 雨。』・・・
まだ小さかった私は、不思議に思いながら叔母の顔を覗き込んだものです。
雨が降り始める前に、風がふわりと運ぶ雨の匂い。


雨の匂いを教えてくれた大好きな叔母は、紫陽花のような淡い色の服が似合いました。
早逝した叔母の思い出は、不思議と叔母の生まれた6月の雨とつながっています。

2022 ©️Inagi Kaori




空から地上に降り注ぐ雨。
穏やかな雨の音。

外出の予定もなく、ひたすら眺めていられたのなら・・
そして、その穏やかな雨音に包まって微睡んでいられたのなら・・
この季節だって、なかなか素敵かもしれません。

現実には、そうは行きませんが・・・

2022 ©︎Inagi Kaori





『雨はやがて』という曲は、そんな雨の情景をピアノの音で描いてみたくなり作った曲です。


降り注ぐ雨の恵みは地上を潤し、花を咲かせ、やがて光とともに再び天へ。


雨の情景に加え、循環し変容する雨の様子もイメージできるように『雨はやがて』というタイトルをつけました。



その後、この楽曲を海外へも配信するためにタイトルを英訳したいと思いました。
けれど『やがて』という言葉に相応しい言葉を見つけられず友人に相談しました。



すると友人は、・・・”SCENT OF RAIN(雨の匂い)” という別のタイトルを提案してくれました。



やはり、『やがて』というのは、言い表しがたいのだそうです。
無理やり『雨はやがて』を英訳しようとするよりも、楽曲に漂う雰囲気から『雨の匂い』とした方が伝わるのではないかとのこと。


”SCENT OF RAIN(雨の匂い)”

その提案を、とても嬉しく思いました。



自分では意識していなかったけれど、確かにこの曲には雨の匂いが漂っている。


優しかった叔母が教えてくれた雨の匂いが。


PIcojoule 〈ピコジュール〉雨はやがて 2016©️Inagi Kaori


Picojoule〈ピコジュール〉 雨はやがて

Music,Piano, Photography, Video :Picojoule〈ピコジュール〉
*ピアノの音色で描いた雨の情景です。



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