アーリーサマーワルツ♪ 〜ツバメの子育て〜 

『この街は、ほんとに、ツバメの街だね〜』

気持ちのよい風が吹く初夏の空を眺めながら、友が言いました。


長い間、この街に暮らしていたので、それがあたりまえになっていました。
けれど、改めて言われてみたら、この街は、ほんとうにツバメの街です。


 紫陽花が色づきはじめる頃、駅前商店街のそこかしこで、ツバメの子育てが始まります。
軒先の巣の中で待っている雛たちのために、せっせと餌を運ぶ親鳥たち。


2022©︎Inagi Kaori



電車に乗り遅れまいと慌てているときなど、低空飛行で軒先の巣へと向かう親鳥たちと、うっかりぶつかりそうになってしまいます。



ツバメは、天敵から雛を守るため、あえて人の近くに巣を作り、子育てをすると言います。
この街の人たちは、それを、おおらかに受け入れ、軒先の子育てを見守ります。

昨年は、私が暮らす集合住宅の軒先にもツバメが巣を作りました。

2022©︎Inagi Kaori




巣からぴょこぴょこと顔を出す雛たちの様子
・・なんとも可愛らしく、眺めていたら、頭の中に、陽気なワルツの調べが流れ始めました。


Picojoule: early summer waltz 〈ピコジュール:アーリーサマーワルツ〉  2022©︎Inagi Kaori

 アーリーサマーワルツ♪
陽気なワルツを書き進めながら、何度もツバメの巣の下へ足を運びました。


そーっと、そーっと、遠巻きに、望遠レンズで撮影させてもらった子育ての様子。
見ていたら、新たに気づくことがありました。


例えば・・
雛のフンを親鳥が、お片づけすること。

巣の中を清潔に保つためでしょうか?

ミルクとオムツ・・人間のお世話と同じですね。
食べさせるだけでなくお尻のお世話もしていることを知り、驚きました。



そして・・
巣立ったばかりの子どもたちへ、親鳥から餌の差し入れ。

まだ、子どもたちが、上手く餌を採れないからでしょうか?
餌採りの練習中、電線でおしゃべりに昂じている子どもたちの元へ、親鳥が餌を運ぶのを見つけました。




そしてある朝。

あれれ・・いつにも増して、おしゃべりが賑やかだなぁ〜と思っていたら・・
電線での大集会が始まりました。
ご親族ご一同さまの勢揃いと言ったところでしょうか?

そしてそのあとは、夕方になっても、巣は空っぽのまま。






気づけば・・雛が生まれた頃、まだ、ほんのり色づき始めたばかりだった紫陽花が、
・・巣立ちの頃には、すっかり色濃くなっていました。



2022©︎Inagi Kaori




ツバメと紫陽花、初夏の空。
愛おしい瞬間をつないでつくったショートムービー。

ワルツの調べとともに♪
ご覧頂ければ、幸いです。





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