音の風景♪3月 躍動と微睡み
ある年の春分の日、
近所を歩いているときに、不意に”音楽”が湧いて来ました。
ダバダバダバ♪ ダッバダ〜♪
慌てて帰宅し、その音楽を書きとめました。
ある程度書きとめたら、あとは音楽が流れて行きたがる方向を探します。
そこまで書きすすめ、しばらく放置していました。
ノートをパラパラめくるたびに、
ダバダバダバ♪ ダッバダ〜♪ と聴こえて来ます。
締め切りがないと、ついそのまま にしてしまうので、今度の春分までには仕上げよう。
そう思いたち最後の仕上げにかかりました。
それからしばらくの間、ひたすら、♪ダバダバ ♪ ダバダバ♪と録音しました。
そして、春分の日の前日に完成しました〜
タイトルは、『春分点』です。
ピコジュール :春分点 ~The vernal equinox~ (ヴォカリーズ)
音楽は完成したけれど、YouTubeにアップロードするためには、動画もつくらなければなりません。
動画編集は、正直なところ、手を動かしながら感覚的にやっています。
使用しているアプリケーションも初心者向けのもの。
出来ることが限られているのでシンプルに仕上げるしかありません。
そんな私の動画編集は、先ずは音楽ありき。
音楽の上に映像を載せて行きます。
とりわけ肝心だと思うのは、リズムです。
リズムは、聴覚だけでなく、視覚や体感でも捉えるもの。
そんなふうに思い、とにかくリズムを大切にします。
素材となる画像、映像は、日々のなかで、道々撮りためておいたものばかり。
木々や草花が、しどけなく風に吹かれる姿。
それらを音楽のリズムに合わせ、載せて行きます。
すると。
3月という躍動感にあふれる季節のなかで、草や木や花たちが歌い始めました。
その一方で、優雅に歌う花たちが現れ、やわらかな光のなかで微睡み始めました。
躍動と微睡み。
始まったばかりの春のなかで、
芽吹きどきの木々や草花は協奏曲を奏でていたのです。
最初、歩きながら湧いて来た音楽。
実は、木々や草花の生命の歌だったのかもしれません。
耳を澄ませると、ダバダバ♪ダバダバ♪と聴こえて来ます。